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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

©山野雄大

上野耕平

雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第10回
上野耕平 歌え!サクソフォンの限界へ

《雄大と行く 昼の音楽さんぽ》第10回には斬れ味も抜群の若き天才サクソフォン奏者、上野耕平さんをお迎えします。スピード感に艶も満ちた音色の魅力、磨き抜かれた歌の美しさ…。人気の作品から最新作まで、楽器の魅力も全開に色とりどりの興奮を味わえるプログラムをご用意いただきました。

 「バッハ〈G線上のアリア〉以外は再構築した編曲なんです。ムソルグスキー〈モスクワ川の夜明け〉では原曲にないメロディも入ってきますし、和声感もかなりモダン。リムスキー=コルサコフ〈熊蜂の飛行〉はもう別の作品と捉えられるくらい」という変貌もお楽しみにしていただき...共演する山中惇史さんが編曲したビゼー〈カルメン・ファンタジー forサクソフォン〉は人気オペラを素材にサクソフォンの持つ機動力と溢れる色気を全開にした傑作。「〈カルメン〉は高校の通学時にオペラ全幕をよく聴いていました。編曲をお願いした山中さんも〈カルメン〉が大好きだそうで、相談しているうちに『これも良くない?』って入れたい曲がどんどん増えていって(笑)」ふたりの思い入れがぎゅっと詰まったファンタジー(幻想曲)、ステージでの美しく冴えた炸裂をお楽しみに。

 そして、奇抜な着想と強烈な吸引力をもった音世界が人気の若手作曲家・坂東祐大さんが上野さんのために書いた〈エアリアル・ダンス〉改訂版が初演されます。「サクソフォン1本で吹いているとはとても思えない、音楽的にも凄く充実した名曲です。あらゆる特殊奏法が盛り込まれていて、管楽器の曲なのに息を吸う場所がない(笑)」という凄まじい挑戦、この興奮はぜひ生演奏で体感していただきたいもの。お楽しみに!

[ 聞き手・文/山野雄大(音楽ライター)]





サクソフォン(サックス)をはじめたきっかけは?
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上野さんのリサイタル、大人はもちろん小学生のお子さんたちにも楽しんでいただければと願っています。上野さんも「小学校の吹奏楽を聴いて『やりたい!』と思って」8歳で楽器を始めたとか。「はじめは楽譜も読めなかったんですが、楽器と出会って人生ががらっと変わりました。小4の頃、住んでいた東海村に須川展也先生が演奏会でいらして『同じ楽器なのになんだこれは! 自分も上手くなりたい!』と本当にびっくりしました」とのこと。本物と出逢う強烈な体験、人生をぐっと豊かにしてくれるタイミングに早すぎることはありません!(遅すぎることもありません!)