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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

カルミナ四重奏団 セバスティアン・マンツ

室内楽の魅力
ブラームス 第1回~最晩年の出逢い

傑作クラリネット五重奏曲2曲を
期待のセバスティアン・マンツと初共演

 

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第一生命ホールで、767席のホールサイズに最適の「室内楽の魅力」シリーズがスタートする。人生で一度は聴いておきたい室内楽の名曲を作曲家ごとに紹介するこのシリーズ、2015年から2016年にかけて取り上げるのは、ドイツの巨匠、ブラームス。

第1回は11月29日(日)、最晩年の名曲≪クラリネット五重奏曲≫で幕を開ける。作曲からの引退をも考えたブラームスが、クラリネットの名手ミュールフェルトとの出逢いから書き上げた傑作を、同じく晩年のモーツァルトがシュタードラーのために書いたクラリネット五重奏曲とともにおおくりする。

151129_CarminaQuartet_Manz_interview_2.jpg演奏は、ミュンヘン国際コンクールに優勝、若くしてシュトゥットガルト放送交響楽団のソロ・クラリネット奏者であるセバスティアン・マンツと、これらの曲を活動の中心のひとつと位置づけるスイスの最高峰クァルテット、カルミナ四重奏団。
「モーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲であれば、いつでもプログラムとして取り上げる準備はできている」というカルミナ四重奏団から、メッセージが届いた。

「モーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲は、どちらも室内楽曲の中の傑作です。モーツァルトが死の2年前に書いたこの五重奏曲は、音楽史上クラリネットという楽器のために書かれた最初の重要な曲であり、モーツァルトの全作品中、最も演奏され高く評価されている作品の1つです。ブラームスの五重奏曲も、彼の晩年の作ですが、こちらも彼のもっともすぐれた作品のひとつであると考えられています。」(ウェンディ・チャンプニー、カルミナ四重奏団ヴィオラ奏者)

カルミナ四重奏団は、2007年にウォルフガング・マイヤーとモーツァルトのクラリネット五重奏曲を録音、2010年にはクラリネット五重奏曲2曲のうち、モーツァルトをザビーネ・マイヤーと、ブラームスをウォルフガング・マイヤーと録音したCDをリリースしている。

「過去10年、この2つの五重奏曲を、親しい友人でもあるウォルフガングとザビーネ兄妹と共に何度も演奏し、また録音もしてきました。彼らとの共演によって、私たちは作品に対するより深い理解と意義を得られましたし、その経験は、第一生命ホールでセバスティアン・マンツ氏とこの2曲を演奏することになっている私たちのコンサートにも新たな次元をもたらしてくれるだろうと思っています。ザビーネ・マイヤーの弟子であるマンツ氏は、彼の世代では最も期待される素晴らしいクラリネット奏者の一人です。彼と東京で演奏できることを今から楽しみにしています。」(チャンプニー)

弦楽四重奏団として作品を知り尽くしているカルミナ四重奏団と、期待の若手マンツとの共演をどうぞお見逃しなく。

[聞き手/文 田中玲子]