【プログラム】

♪シューベルト：アヴェ・マリア
♪プッチーニ：ムゼッタのワルツ～オペラ「ラ・ボエーム」より
♪亀山法男 作曲／全国のこどもたち 作詞：かんじのテスト
♪～ピアノのひみつ～
♪アダン：キラキラ星変奏曲
♪久石譲 作曲／宮崎駿 作詞：君をのせて
♪中川ひろたか 作曲／新沢としひこ 作詞：にじ　

【レポート】

　今回のアウトリーチはどんな内容がいいか、学校の先生と相談した際に、ずっと歌を歌えない状況が続いたので、生徒たちは声を出せなくなってしまっているというお話を伺い、今回は歌をお届けする事になりました。
　大森さんの歌が始まるとあっという間に教室がオペラの舞台に。生徒たちも恥ずかしがりながらもそれぞれ出演者になりきってお芝居で参加。小学生に身近な「かんじのテスト」という歌では笑いの連続。本当に明日テストがあるの？と勘違いする生徒もいたほど。大森さん田村さんの豊かな表現力にどんどん引き込まれていました。
また田村さんによるピアノ独奏と、「ピアノのひみつ」コーナーもあり、身近な楽器であるピアノについてクイズで盛り上がりながら知る事ができました。驚いた事に、生徒たちの歌声は、歌唱指導（具体的な指示）があったわけでもないのに、大森さんの歌い方、体を使った表現方法を目で見て特徴をつかみ、皆で意見を出し合い、それを大森さんが生徒たちの言葉を使って表現し、今度は生徒たちが自分の歌い方に取り入れると、どんどんきれいな響きのある声に歌に変化していきました。最後は、後ろにいる先生（大人）たちに声を届けましょう！と後ろを振り向いて歌うという出演者からの演出。これは生徒たちの生き生きとした表情で歌う姿を直接見る事ができ、その様子、まっすぐ届く歌声はぐっと迫るものがありました。
気持ちのこもった、あまりに美しい響きに教室にいた大人たちの目からは思わず涙があふれてしまいました。そんな大人たちを見て生徒たちはさらにびっくり。
心で感じて表現する素晴らしさをまさに体感したひとときでした。
出演者の「みんなの歌声で、こんなに感動を届けることができるってすごいね。」とおっしゃっていた言葉が印象的でした。

（トリトンアーツ　スタッフ）

【子どもたちのアンケートより】

●演奏が始まった最初からパアッと全体が明るくなった気分がしてびっくりした。
●きれいな歌声とピアノとてもすごいと思いました。
●ピアノと歌が合わさるととてもおちつきました。楽しいし、わくわくするし、おもしろいと思った。
●泣いている人がいてびっくりしました。
●本当にすごかったです。音楽の先生が言っていた「こんなステキな授業はない」と私も思いました。