【プログラム】
♪クリスマス讃美歌：もろびとこぞりてファンファーレ～赤鼻のトナカイ
♪エヴァルド：金管五重奏曲第1番 第3楽章
♪ガーシュイン：アイ・ガット・リズム
♪城東小学校・校歌
♪サウンド・オブ・ミュージックより　「サウンド・オブ・ミュージック」「エーデルワイス」「ドレミの歌」

【レポート】

　ファンファーレから最初の演奏が始まると、間近で奏でられる生の音の迫力に驚きつつも、奏者の方々をよく見ようと体をずらし、興味深そうにしている様子が見受けられました。 これから何が始まるのだろうとドキドキしていたと思うのですが、知っている曲であることに加え、まもなくやってくるクリスマスへの期待感が相まって、一気に音楽の世界へ入って行けたのでは、と思います。

　金管楽器の紹介を聞いた子供たちは、その仕組みに声を出して新鮮に驚き、未知のことにワクワクしている様子でした。特に、楽器やマウスピースが無くても音が出せることに驚いていました。 多くの子供たちがさっと楽器の名前を答えていたため、元々興味は持っているように感じました。名前も外見も知っている楽器だったからこそ、管の長さを比べたときに驚きや発見があったように思います。実際に目で見るとわかりやすく、鉄琴やピアノといった音楽室にある楽器を指した「これも同じだよね？」というコメントからも、身近な事象として実感できました。
　エヴァルド《金管五重奏曲》では、全員が知らない音楽であることから、聴きやすいとは言い難いかもしれませんが、予めみんなで考えたことで、集中して注意深く聴くことができていたと思います。旋律に耳を傾け、きちんと音楽の特徴を捉えた上で、それぞれのイメージを感じていました。
　《アイ・ガット・リズム》では、足でリズムを取りながら聴いている児童もいました。また、エイトビートの体験もとても楽しそうにしていました。 手と足を使って実践するのは大変ですが、聴いているだけではわからない「リズム感」を体感できていたように思います。
　《城東小学校校歌》は、マスク越しでもわかるような笑顔で歌っている様子が印象的でした。 普段と少し違う音色の伴奏だったため、校歌の新たな面も見えたのではないかなと感じました。
　《サウンド・オブ・ミュージック》やアンコールの《新時代》は知っている歌ということもあり、より喜んでいる様子でした。 単に知っている音楽だというだけでなく、曲調が金管楽器の響きに合っていました。
　音楽室に入ってきたときはそわそわしていた子供たちでしたが、奏者が前に並ぶと自然とそちらに集中していました。発言をしたり、真剣に聴いたり、各々が積極的に参加している様子でした。音色や特徴を1つずつ見てきたことで、アンサンブルの響きも楽しみつつ、それぞれの活躍にまで意識を向けられたのかなと思います。

（トリトンアーツサポーター山田千尋　観察レポートより）

【子どもたちのアンケートより】

●こんなすごいと思ったのははじめてだった。
●ドラムのリズミカルなところが楽しくて、トロンボーンのちょっと低めの音がかっこよかった。
●しらない曲をきいてしることができてうれしかった。今度は第一生命ホールでコンサートをききたいです。