日時 |
2022年12月6日(火)14:00~14:30/15:00~15:30 |
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出演 |
出演:ミモザ弦楽四重奏団 【前田奈緒/高橋 渚(ヴァイオリン)高橋 梓(ヴィオラ)印田陽介(チェロ)】 |
概要 |
対象者:センター幼児室を利用する未就学児の親子 人数:21名 助成等:文化庁 文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会 |
【プログラム】
(ミモザ弦楽四重奏団編):きらきら星のマーチ
クライスラー:愛の喜び ♪
アンダーソン:ワルツィング・キャット(おどるこねこ)
アンダーソン:そりすべり
モーツァルト:「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章
【レポート】
みんながよく知っている「きらきら星」の演奏でスタートした演奏会。音楽が鳴り出した時は、「音に集中!」という感じでした。途中からジャズ風のアレンジに変わり、子どもたちの表情が変わりました。馴染みの曲が、いつもと違う感じになって、不思議な気分になったのか、会場が静かになりました。集中して聴き入っていたのは、子どもたちの好奇心を刺激したからだと思います。
その後の自己紹介では、一般的な楽器紹介ではなく、「『楽器さん』がみんなとお友達になりたがっているよ!」と言うアプローチで、とても新鮮でした。楽器の名前や特徴をお話しするよりも、さらに親近感を持てたと思います。「『楽器さん』たちがみんなに会えてうれしいみたい」と「愛のあいさつ」を演奏、子どもたちも耳を澄ましている感じでした。
すこしだけ集中力が途切れてきたかなというタイミングで、「楽器さん」たちによる動物の鳴き声のものまねに、再集中。チェロの牛の鳴き声には、笑い声も聞こえてきました。わかりやすく馴染みのあるコミカルな音を上手に作ってくださったので、自然と楽しく笑顔がこぼれます。猫の鳴き声からの「ワルツィング・キャット」の演奏には、聴く方もすーっと曲に入れました。いったん緩んでから曲に入る感じがとても良かったです。やはり、この緩急のつけ方が大事なポイントなんだなあと、感じました。
その後の救急車やバイクの乗り物のものまねから「そり」につなげた「そりすべり」も、再集中してみんな見入っていました。クイズ形式でみんなに当ててもらう、というやり方で、考える、発言する、ということにつながりました。
美しい「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の演奏には、うっとりと聴き入り、身体をゆすったり、音楽に合わせて手拍子をしたりする子どもの姿も見られました。こういう小規模のホールでの弦楽四重奏の演奏は、贅沢な時間でした。
最後にアンコール「そりすべり」に合わせて、子どもたちが鈴で参加し、会場全体がクリスマス気分になりました。「演奏」に参加することで、とてもメリハリのある演奏会に仕上が ったと思います。表情はあまり読み取れませんでしたが、鳴らしていない方はいなかったので、音で参加するのを楽しんでくれているのだろうな、と感じました。
全体として、演奏者の皆さんの、親しみのこもった表情と明るく大きな声が印象的でした。気持ちよくなって眠ってしまう子、身体をスイングさせたり、手拍子をしたり、一人一人が、違った受け止め方や、さまざまな楽しみ方をしていました。わかりやすく緩急をつけたプログラムの組み立てに、集中力が途切れずに聴いており、こんなに集中して聴いてもらえるんだな、と感動。クラシックだから・・・という変な先入観なく耳を澄ましている姿が印象的でした。
(サポーター上西紀子、サポーター宮川雅子の観察レポートより)
【アンケートより】
●子どもは初めて間近で楽器を見ることが出来て、楽しめたようです。
●子どもも一緒になって参加でき、とても楽しめました。こんなに近くで生演奏を聴ける機会はなかなかないので、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
●子どもも私もゆったりと音楽を楽しませていただきました。
●バイオリンやヴィオラ、チェロの動きを真似して、体を動かして楽しんでいたので、貴重な経験をすることが出来ました。
●曲の間も子ども向けに話をして下さったりして、良かったです。最後に鈴を使って参加できたのも楽しかったようです。
国内外で研鑽を積んだメンバーが2021年に集結。オンラインライブコンサートや図書館・小学校などのアウトリーチ活動に力を注いでいる。 |