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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ

基本情報

日時 江東区立有明西学園
2021年10月29日(金)〇箏体験10:45-11:30 /11:40-12:25
11月1日(月)〇箏体験10:45-11:30/11:40-12:25
〇ミニコンサート(10分間)13:40-13:50/14:05-14:15
江東区立豊洲小学校
11月4日(木)〇箏体験9:30-10:15/10:35-11:20/11:25-12:10
〇コンサート(45分間)13:25-14:10
11月5日(金)〇箏体験10:35-11:20/11:25-12:10
〇コンサート(45分間)13:25-14:10
中央区立月島第一小学校
12月21日(火)〇箏体験9:20-10:05/10:25-11:10/11:15-12:00
〇コンサート(45分間)13:15-14:00
出演 日本音楽集団 
米澤浩(尺八) 熊沢栄利子(箏)
概要 江東区立有明西学園
対象者:小学4年生4クラス  人数:合計150名
江東区立豊洲小学校
対象者:小学4年生5クラス  人数:合計160名
中央区立月島第一小学校
対象者:小学4年生3クラス  人数:合計85名

助成等:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
|独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】

各校の新型コロナウイルス感染拡大予防対策に合わせ、学校ごとにプログラムを変更し実施しました。

■お箏体験(45分間)

・「かえるのうた」を輪奏 ※1人1面で体験 ◎
・「さくら」をリレーで演奏 ※2人1面で体験 ☆

■ミニコンサート(45分間)
・「HAYAOパラフレーズ」(編曲:米澤浩・熊沢栄利子)◎☆
・六段の調(八橋検校) ☆
・鹿の遠音(古典本曲) ☆
・春の海(宮城道雄) ◎☆
・双魚譜 4章(吉松隆)☆

          ◎有明西学園実施プログラム 

         ☆豊洲小学校&月島第一小学校実施プログラム


【レポート】

【箏体験】
 はじめに、日本音楽集団の米澤さんから「楽器の大切さ」のお話があることで、子どもたちの心の準備が整う感じがしました。演奏の前に座り方はもちろん「正座」、そして体の重心の位置や、箏爪をはめていると結構指が痛いなど、慣れていないことだらけですが、普段とは違った体験をすることで楽器演奏の難しさと日本の伝統文化を肌で感じることができたのではないかと思います。絃は力強く押してから弾かないと良い音が出ません。手指に力を入れるということも子どもたちにとってはよい経験となっているようです。クラスのみんなと演奏が一つにまとまった時は本当に嬉しそうな顔をあちこちで見ることができました。後日、初めはあまり興味のなさそうだった男の子が、体験をしてから箏が大好きになり、おばあちゃん家にあった箏を練習しているそうですというお話も伺いました。IMG_1357(SNS使用).JPG
【箏と尺八のコンサート】
 どの学校でも箏体験をしてから、プロの演奏家によるコンサートを聴いてもらうことにしています。自分が体験したからこそ「どんな風に演奏しているのだろう?なんであんなに大きな音が出せるのだろう?」と興味津々で覗き込んで聴いている子もいました。和楽器の音の微妙な変化「ゆらぎ」を『六段の調べ』や『鹿の遠音』で生で感じることができたのではないでしょうか?米澤さんの、日本の素晴らしい感性や歴史についてのお話にも真剣に耳を傾けていました。コンサート終了後は、自然と楽器の前に集まってきて質問をしたり、楽器をじっくりと眺めて帰る子どもたちもいました。

(トリトンアーツスタッフ)

IMG_1214.JPG



<月島第一小学校 観察レポートより>
 箏の体験では、講師の方の説明をしっかりと聞き、弦を強く押して弾くなど真面目に実践している様子が感じられました。とくに、スクリーンを使い、全員が講師の手元の様子を見られるように工夫していたため分かりやすかったと思います。「さくら」リレーでは、ペアの子と協力し合いながら一生懸命演奏している様子でした。45分という限られた時間の中で、精一杯お箏を弾こうと、子供たちが頑張っている様子が印象的でした。
 コンサートでは、お箏に加え、尺八とのアンサンブルもあり、興味関心を持って聴いている様子でした。はじめの曲は宮崎駿アニメのメドレーで、子供たちがよく知っている曲で注目を集め、その後、和楽器や歴史の豆知識を挟みつつ本格的な曲を演奏するという構成であったため、段階を踏んで学びを深めていける所が良かったと思います。コンサート終了後は、積極的に感想や質問を発表していて、楽しみながら学びを得てくれた様子でした。

(2021年度インターン:河端みなみ)


【子どもたちのアンケートより】(抜粋)
●ことはいろいろな音を出せることを知りすごいなと思いました。ことをひいて指がいたくなってしまいました。けれども、プロの人のえんそうは長かったので指がいたくならないのかなと思い不思議でした。
●先生に「おことの体験があるよ」と聞いて、動画を見たりとくちょうを調べたりしました。左手も使って指がいたくならないのかな?と思ったり、げんが切れたりしないのかなと思ったけど、思ったよりすごく固くて、動画よりも本物をじっさいに見て、ひけたのですごくすごく楽しかったです。★PC210015.JPG
●尺八の音色がとてもすきとおっているきれいな音色でした。とくに「双魚譜」は、尺八がとてもひびいていてよかったです。「六段の調べ」では、ことが音が一つずつちがっていてよかったです。ことの体験では「巾」など聞いたこともない音を知れました。
●ことの音色がきれいすぎて聞いているとうっとりしました。尺八はリコーダーとはちがってふいた息が聞こえるのでそれまたきれいでした。

プロフィール

日本音楽集団(邦楽アンサンブル)  Pro Musica Nipponia
1964年創立。伝統的な日本の楽器である、箏・尺八・三味線・琵琶・胡弓・笛、小鼓・太鼓などの打楽器、笙・篳篥などの雅楽器による和楽器オーケストラです。和楽器数十名と指揮者による大合奏は迫力満点です。
現在では、定期演奏会を中心に、全国各地での公演、教育機関での音楽鑑賞会、録音・放送・映画・演劇などさまざまな分野で演奏活動を行っています。
海外では、ヨーロッパ、アメリカ、ロシア、中国、東南アジア、オーストラリア等、31ヵ国151都市で公演を実施。アイザック・スターン、ヨー・ヨー・マや、ゲヴァントハウス・オーケストラ、ニューヨークフィルとの共演を実現、海外でも高い評価を得ています。
文化庁芸術祭大賞、第2回音楽之友社賞、レミー・マタン音楽賞、モービル音楽賞など、受賞履歴多数。
http://www.promusica.or.jp
米澤浩(尺八)  Yonezawa Hiroshi
宮田耕八朗氏に師事。78年日本音楽集団入団。 内外のオーケストラとの共演経験も多く、現在に至るまで200公演以上の海外実績を持つ。コンサート活動の他、演劇・放送音楽、市民文化講座やワークショップ、専門的な講習会の講師も務めるなど活動の幅は広い。2001年より箏の熊沢栄利子と開始した海外ツアーは、欧州・中米等14カ国で70公演を越える。
現在、尺八トリオ《575》メンバー、日本音楽集団団員、 (財)地域創造邦楽地域活性化事業コーディネーター、《島根邦楽集団》顧問。
HP http://yonezawa.art.coocan.jp
FB https://www.facebook.com/Yonezawa.Kumazawa.Inst
熊沢栄利子(箏)  Kumazawa Eriko
砂崎知子氏に師事。NHK邦楽技能者育成会卒。1978年日本音楽集団入団。81年NHKオーディション合格。2001年から尺八の米澤浩と開始した海外ツアーは、欧州・中米等14カ国で70公演を越える他、韓国のソウル国立国楽管絃楽団・大邱市立国楽管絃楽団とコンチェルトで共演するなど、東西を問わず活動の場は広い。 又、2006年に箏体験ワークショップ《YKプログラム》を考案し、邦楽器の体験普及にも尽力している。
現在、日本音楽集団団員、《島根邦楽集団》顧問、生田流宮城社教師。
HP http://zipangu.com/kumazawa
FB https://www.facebook.com/Yonezawa.Kumazawa.Inst