日時 |
2020年12月8日(火) ①9:40~10:25 ②10:45~11:30 ③11:35~12:20 ④13:10~13:55 |
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出演 | 浜まゆみ(マリンバ)、小林拡史(打楽器) |
概要 |
実施会場:中央区立佃島小学校 ランチルーム 対象者:小学4年生4クラス 人数:121名 助成等:文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会 |
【プログラム】
♪M.シュミット:ガーナイア
♪リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
♪A.ゴメス&M.ライフ:レインダンス
♪M. マンフレッド:アイネ クライネ ティッシュムジーク
♪Z.アブレウ:ティコ ティコ
♪A.ハチャトゥリアン:剣の舞
【レポート】
中央区佃島小学校の4年生の皆さんに、浜まゆみさん(マリンバ)と小林拡史さん(打楽器)によるコンサートをお届けしました。
コロナ禍での開催につき感染症対策の徹底は必須で、ソーシャルディスタンスを適切に保つために子どもと演奏者の物理的距離が遠くなってしまいましたが、子ども達と音楽の距離はぐっと親密に近づいたコンサートでした。
浜さんがトーキングドラムという小さな太鼓を、小林さんはジャンベを叩きながら登場。子ども達は、何だろう? という表情で二人に注目し始めます。リズムが盛り上がるにつれて、子ども達の表情もほぐれ、音に合わせて頭や足を揺らし始める子たちもいます。小林さんが真ん中に出てきて、子ども達に みんなも一緒にやってみよう! という風に太鼓のリズムや身振りで促し、子ども達は手拍子で小林さんに応えます。小林さんと子ども達の音楽による会話(コール&レスポンス)が暫く続いた後、<ガーナイア>の演奏が始まります。
浜さんと小林さんによる楽器紹介や、『鍵盤に触って振動を感じる体験』の後に、<熊蜂の飛行>の演奏では、なんと浜さんはマリンバと木琴を前後に並べ、2つの楽器の周りをまるで蜂が飛んでいるようにぐるぐる回りながら、もの凄い速さで演奏するので、子ども達は興味津々。浜さんの演奏を聴き逃すまい、見逃すまいと、思わず前のめりになってしまう子が沢山いました。
演奏の終わりで、小林さんがサイレンホイッスルをピューっと吹くと、音が飛んで行く方向にあわせて、子ども達の顔が一斉に動きます。
「(熊蜂が)びゅーっと行っちゃった! 」「柱に飛んでった! 」と子ども達は大興奮。
「次の曲は、<レインダンス>という、雨の様子を表現した曲です。雨には色々あるけれど・・・どんな雨なのか、皆さん想像しながら聴いて下さい」と浜さん。この曲はマリンバだけで演奏する為に書かれた曲だそうで、小林さんはご自分が演奏するパートを即興的に作って演奏して下さいました。浜さんの「どうだった? 何の音がした? 」との問いかけに、先程の静けさから一転して沢山の子ども達が元気よく挙手をし、次から次へと気になった音や楽器について話してくれました。
次に演奏された曲<アイネクライネティッシュムジーク>は、フォークとスプーンで机を叩いたり、脚を踏み鳴らしたりしながら演奏するコミカルな曲。子ども達はクスクス笑っていました。
続いてラテンのリズムが楽しい<ティコティコ>で、子ども達だけでなく先生たちも浜さんと小林さんと共演します。ボディパーカッションのリズムは一見単純なのですが、リズムを一定に保つのは意外と大変です。
最後の曲は<剣の舞>です。有名な曲なので、音楽が鳴った瞬間「知ってる! 」と嬉しそうな声をあげる子もいました。浜さんのマリンバと小林さんのドラムによる火花が舞い散るような白熱の演奏に、子ども達の体も自然に揺れていて、演奏する側も聴く側もとても楽しそうです。
子ども達が会場から退室する流れの中で、コンサート中では全員には代表者しか体験できなかった『鍵盤に触って振動を感じる体験』を一人ずつ全員に体験してもらいました。振動の予想外の衝撃に子どもたちは皆「うわーっ! 」「痛っ! 」と驚いていて嬉しそうでした。
(トリトンアーツスタッフ 観察レポートより)
桐朋学園大学音楽学部演奏学科打楽器科マリンバ専攻を首席で卒業。同大学研究科修了後、アメリカミシガン大学打楽器科大学院留学。1999年、第2回世界マリンバコンクール第2位。これまでに東京交響楽団との共演、Percussive Arts Society コンベンション(テキサス、米国)“Time for Marimba”にて招聘演奏・パネリストとして出席。The University of California Davis(米国)、チアパス州立芸術科学大学(メキシコ)、The University of Michigan(米国)、California State University, Fresno(米国)、Denison University(米国)にて演奏・マスタークラスを行う。第1回ラテンアメリカマリンバコンクールにて審査委員を務める。国内外で演奏活動を行なう傍らでトークを交えながら幅広い層に親しめるサロンコンサートも行なっている。 |
桐朋学園大学音楽学部 演奏学科打楽器専攻卒業。大学卒業後、オランダ・ロッテルダム音楽院のジャズ科を経て、ヨーロッパにて録音やライブの演奏活動を開始。現在は主に国内を中心にドラムセットの演奏をメインとした、タレントのバックバンドや音楽番組への出演、ライブサポート、また自身のバンドでのライブ活動なども行っている。その他、クラシック、打楽器アンサンブルやカホン、ジャンベなど民族打楽器も演奏する。ドラムセットを田中康弘(RCC ドラムスクール)、山背弘、Peter Ypma の各氏に、打楽器を山田徹、佐野恭一の各氏に師事。 2008年、ピアニスト大賀美子とのデュオ「Feelinʼ(フィーリン)」2013年にはピアニスト須藤信一郎、ベーシスト木田浩卓とのトリオ「Trattrio(トラットリオ)」を結成。以後自主公演や各種イベントへのゲスト出演は各地で好評を得ている。 |