日時 | 2016年12月21日(水)14:00~14:40 |
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出演 |
TANBRASS(たんぶらす) 高山航太/永井綾子(トランペット) 髙橋朋子(ホルン) 佐々木匡史(トロンボーン) 仁藤雄貴(テューバ) 五田詩朗(打楽器) |
概要 |
実施会場:リハポート明石 食堂 対象者:リハポート明石入所者、デイサービス利用者 人数:80名 助成等:文化庁「平成28年度劇場・音楽堂等活性化事業」 |
介護老人保健施設の方々約80名が参加され、そのうち2割位が車椅子の方です。介護士の方々約18名位(多くの方がサンタ帽、衣装で雰囲気を盛り上げてくれました)も参加されました。
今回は金管楽器と打楽器とで編成された楽団「TANBRASS」の演奏です。
前半に高齢の方にもわかり易いようなトークと知っている懐かしい曲を、後半はクリスマスソングを中心に手拍子や声を出して歌い共演する参加でき、元気が出て楽しめるプログラムでした。
介護士の方から「クリスマスには少し早いけど今日は皆さんと一緒にクリスマスソングで楽しみましょう」との司会でコンサートが始まりました。
そしてTANBRASSが入場し、トランペットの華々しく、軽快な音色で1曲目の「ロッシーニ:ウィリアムテル序曲」 の演奏が始まりました。指で車椅子のひじ掛けを叩いたり、身体を揺すったりして調子を合わせる方々があちらこちらで見受けられました。
2曲目は「フレデリック:踊りあかそう」 ジャズ風にアレンジされているミュージカル「マイフェアレディ」の懐かしい主題歌です。こちらもトランペットの流れるような演奏が主役です。
次いで出演者の名前と楽器の紹介、主にメロディーを担当することが多いトランペットの高山航太さん、永井綾子さんの2名と、演奏には欠かせない打楽器の五田詩朗さんを紹介しました。
3曲目は「見岳章:川の流れのように」 低音の響きでとても懐かしい思いを思い出させる演奏で、ほっとする感じが会場全体に広がりました。
次いで、金管楽器はマウスピースとバズィングで息を吹き込み、口唇の振動によって音を出し演奏することを説明してから、ホルンの高橋朋子さんとテューバの仁藤雄貴さんを紹介し、最後にMC担当のトロンボーンの佐々木匡史さんが、トロンボーン奏者としても有名だった谷啓さんの昔懐かしい仕草「ガチョン」は腕を前に出していたのではなく、テレビカメラを前後させていたことの逸話などを楽しく話しました。
4曲目は「レノン&マッカートニー:ビートルズメドレー」 佐々木さんが「皆さん何曲わかりますか?」と言って演奏を始めました。hard day’s night~penny lane~yesterday~hey judeの4曲でした。英国での音楽鎖国時代米国からロックしか入らなかった中ビートルズが出現して素晴らしい名曲を次々と生み出したことを教えてくれました。
5曲目、有名な「アナと雪の女王」の曲「ロペス:let it go」ではテューバのメロディーを、ホルンが低音で後押しする演奏でした。皆さん知っていたようで楽しそうに聴いていました。
6曲目は「アイヴソン編曲:クリスマスクラッカー」 トロンボーンが主役で、トランペットの永井さんが鈴の音を鳴らします。皆さんの手拍子も加わり段々打ち解けて元気に盛り上がってきました。
それを受けて7曲目に「きよしこの夜」を全員で声を出して歌い、TANBRASSと共演しました。1番より2番に入ると段々大きく力強い声で皆さん歌われ、皆さんはすっかりリラックスされていました。
最後8曲目「アンダーソン:そりすべり」 「そりで走っている様子を描いた作品で、元々はクリスマス用の作品ではありません。サンタクロースのそりを引くのはトナカイですが、トナカイ以外の鳴き声が出てきますよ」と言って演奏を始めました。打楽器の五田さんが片手に鈴をもっての軽快なリズムを鳴らします。演奏の最後に、トランペットが動物の鳴き声そっくりの音を出し、何名かが「馬だ」と言い当てました。素晴らしい聴く耳です。
アンコール曲は「小川 聡:好きです、トリトン!」 これにも手拍手があり、意外と旋律が聴きやすく皆さんにも好まれたのが解りました。
皆さん静かに聴かれてとても楽しまれたようで、終演後出演者が立ち去るときには高齢者の方が手を差し出し、名残惜しそうに握手する交歓光景があちこちで見られました。
日頃は介護施設内にいて音楽の演奏に触れることの少ない方々にとって、短い時間でしたが、音楽を通じて懐かしさとともに元気になる楽しい時間をもつことができたと思います。
(サポーター 柴崎康久)