都立晴海総合高校の吹奏楽部員を対象に、金管五重奏団Buzz Fiveによるアウトリーチを行いました。2・3年生は、昨年の弦楽四重奏のアウトリーチを経験していますが、新入部員の1年生は初めて。
アウトリーチ開始前、プログラムの最後に行う合同演奏のために、部員たちは思い思いに楽器の練習をしていました。
そして、出演者の登場と共に一曲目の『スターダスト(カーマイケル)』が始まります。演奏が終わると、部活動らしく元気よく挨拶をしていました。トロンボーンの加藤さんが「これは、作曲者が初恋の人を思い出して作った曲。みなさんはその辺りどうですか?」と高校生らしい話題を振る場面もありました。
二曲目は、金管五重奏のために作られた『コルチェスターファンタジー(イウェイゼン)』
「作曲家=過去の人というイメージがあるかもしれないけれど、同じ時代を生きている人の曲です」と説明があり、部員たちにとって作曲家を身近に感じられるお話がありました。迫力かつ繊細な演奏に、身を乗り出して真剣に聴いている様子が伝わってきました。
続いて、改めて金管楽器の音の出る仕組みについて、少しお勉強。
木管楽器・打楽器の部員への質問を中心に、唇を振動させて音を出している原理を考えました。
三曲目は、チューバソロの『フニクリ・フニクラ』。
低音楽器にはあまり無いメロディを吹ける喜びを、チューバの石丸さんが熱く語りました。低音楽器の部員にとって、共感できるお話だったと思います。
そして、最後はトランペットの小川さん作曲『好きですトリトン!』の合同演奏。
始めにロングトーンで音出しをし、早速曲の合わせへ。初めて出演者と一緒に合わせた喜びが感じられるノリノリな演奏でした。出演者の方々も部員たちの勢いある演奏に、賞賛の言葉を送っていました。
最後には質問コーナーも。
奏法に関する日頃の悩みから、楽器を始めた経緯まで、様々な質問が飛びました。終了後も、パートごとに出演者のところまで行き、盛んに交流していました。
今回、素晴らしい演奏を聴くことができたのはもちろん、合同演奏をし、出演者に質問もでき、とても充実した時間だったのではないでしょうか。部活動ですと、自身の練習に集中してしまいがちですが、このようなプロの方々の演奏を聴き刺激を受けることは、とても大切だと思います。出演者の方も仰っていましたが、高校の近くにある第一生命ホールにぜひ足を運んでもらいたいですね。
(サポーター戸松 久実)