「室内楽アウトリーチセミナー」の3回目のアウトリーチはヴァイオリンの松原勝也さんの代演としてクァルテット・エクセルシオの山田百子さんにご出演いただきました。
山田さんはエクセルシオの活動で全国で数多くのアウトリーチを実施されているので、事前のリハーサルでは、弦楽四重奏の演奏に関するご指摘だけでなくプログラムの流れや話し方もアドヴァイスいただき、受講生たちはまた違った視点で勉強になったようでした。
中央小学校も阪本小学校同様に「よろこびのうた」を学習しているということで、リクエストとしてプログラムに入れました。
<プログラム構成>
ハーモニーを聴いてみよう
♪ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章の冒頭
♪自己紹介と楽器のお話
ハーモニーの移り変わりを感じてみよう
♪児童たちに「ラ」の音を歌ってもらい、弦楽四重奏でハーモニーを重ねて実験します
音楽のおしゃべりを感じてみよう
♪モーツァルト:弦楽四重奏曲「狩」より第1楽章
演奏者がそれぞれ登場人物に成りきっておしゃべりをしているように教室内を動きながら演奏し、その後もう一度今度は座って演奏します
ベートーヴェンのお話
♪ベートーヴェン:交響曲第9番「よろこびのうた」より抜粋 *児童たちが授業で学習している
コンサートのように音楽を聴いてみよう
♪ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章
5年生の子どもたちはおとなしい様子で演奏者からの質問にもなかなか手が挙がらずにいましたが、「ラ」の音を一緒に歌うときには元気に声を出してくれました。4年生の子どもたちは元気いっぱいに教室に入ってきましたが、はじめて間近で聴く演奏にびっくりしたのか終始静かに聴いている様子でした。
一緒に聴いていた保護者の方からは終わった後に、「普通のコンサートと違って音楽の聴き方を教えてもらえてよかった」とコメントをいただきました。また、校長先生からも「プログラムが工夫されていてよかった。アウトリーチは間近で聴けるだけでなく、いろいろと教えてもらえるからよいですね。」とコメントをいただきました。
受講生たちは3回同じプログラムを実施したことで、より深くプログラムを理解することができ、進行にも少しずつ自信を持てるようになったようでした。この講座で得たものを他の機会にも活かしていってほしいと思います。
(トリトンアーツスタッフ)