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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ
室内楽アウトリーチセミナー
室内楽アウトリーチセミナー

基本情報

日時 2015年12月7日(月)10:45~11:30/11:35~12:20
出演 松原勝也/羽子岡智美(ヴァイオリン) 市川友佳子(ヴィオラ) 和泉景子(チェロ)
概要 実施会場:中央区立阪本小学校 音楽室
対象者:4年生 5年生
人数:4年生28名 5年生17名
助成等:中央区文化・国際交流振興協会
文化庁 平成27年度「劇場・音楽堂活性化事業」

レポート

「室内楽アウトリーチセミナー」では、毎年オーディションで選ばれた演奏家たちが、講師であるヴァイオリニストの松原勝也氏と弦楽四重奏を組み、小学校での3回のアウトリーチに取り組みます。
ただ演奏をするだけでなく、アウトリーチの半年ほど前からプログラムを考えたり、打合せで実施校を訪れたり、台本をつくりトリトンアーツスタッフの前で模擬アウトリーチを行ったりと念入りな準備をします。

今回のテーマは弦楽四重奏を通して「ハーモニー」と「音楽のおしゃべり」を感じてもらおうということになりました。

<プログラム構成>

ハーモニーを聴いてみよう
♪ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章の冒頭
♪ 自己紹介と楽器のお話

ハーモニーの移り変わりを感じてみよう
♪ 児童たちに「ラ」の音を歌ってもらい、弦楽四重奏でハーモニーを重ねて実験します

音楽のおしゃべりを感じてみよう
♪ モーツァルト:弦楽四重奏曲「狩」より第1楽章
演奏者がそれぞれ登場人物に成りきっておしゃべりをしているように教室内を動きながら演奏し、その後もう一度今度は座って演奏します

ベートーヴェンのお話
♪ ベートーヴェン:交響曲第9番「よろこびのうた」より抜粋 *児童たちが授業で学習している

コンサートのように音楽を聴いてみよう
♪ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章

最後は質問コーナー


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最後の曲は小学4・5年生にとっては少し長い曲ですが、それまでに体感した「ハーモニー」と「おしゃべり」が随所に出てくることで、子どもたちもいろいろな発見をしながら聴いてくれたようです。


(子どもたちの感想より)
・どうゆうしくみかわからないけれど、この4つの楽器だけでかなりごうかな曲ができることにおどろきました。
・ラの音を一緒に歌っているときに、まわりの音が低くなっていくにつれてラに聞こえなくなったのはなぜだろうと思いました。
・モーツァルトの「狩り」という曲は、まるでその場がおどり場になったみたいで、聞いているわたしたちもおどりたくなりました。


今日の経験を普段の音楽の授業や生活の中の音楽に置き換えて、様々な音楽を聴いて楽しんでもらえたらなと思いました。

(トリトンアーツスタッフ)

プロフィール

松原勝也  Matsubara Katsuya(ヴァイオリン)
東京藝術大学在学中に安宅賞受賞。ティボール・ヴァルガ国際コンクール、クライスラー国際コンクール等で上位入賞。1989年~98年新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターを務める。ソリストとして新日本フィル、東京フィル、東響などと共演。バッハから現代までを俯瞰的視野でとらえた無伴奏リサイタルシリーズ、山下洋輔、渡辺香津美などジャズミュージシャンとのコラボレーション、新曲初演、武満徹室内楽作品全曲演奏、ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏など、多彩な演奏活動は高い評価を受けている。2001年よりNPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール主催の若い演奏家のための弦楽セミナー《アドヴェントセミナー&クリスマスコンサート》を、2011年より《室内楽アウトリーチセミナー》をプロデュース。第17回中島健蔵音楽賞、第55回文化庁芸術祭新人賞受賞。静岡AOIレジデンスクヮルテットメンバー、長崎OMURA室内合奏団アーティステックアドヴァイサー、霧島国際音楽祭講師、東京藝術大学音楽学部教授。
羽子岡智美  Haneoka Tomomi(ヴァイオリン)
5歳よりヴァイオリンを始める。日本クラシック音楽コンクール全国大会入選。全日本ジュニアクラシック音楽コンクール第3位(最高位)。これまでに、イヴリー・ギトリス、ウェルナー・ヒンク、ミハイル・ヴァイマン各氏等のマスタークラスを受講。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部卒業。同研究科在籍。これまでにヴァイオリンを曽根マリ、木野雅之、久保田巧の各氏に、また室内楽を徳永二男、藤原浜雄、北本秀樹、毛利伯郎の各氏に師事。
市川友佳子  Ichikawa Yukako(ヴィオラ)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学ヴァイオリン専攻卒業。第12回みえ音楽コンクール第1位、併せて岡田文化財団賞受賞。第12回JILA音楽コンクール第3位。第44回浦安シティオーケストラ定期演奏会にてソリストを務める。ヴィオラにおいて、第22回市川市新人演奏家コンクール優秀賞。ヴィオラスペースVol.23にて今井信子氏の公開レッスンを受講。室内楽において、第4回ブルクハルト国際音楽コンクール第2位、第5回蓼科音楽コンクール第1位。現在、公益信託松尾金藏記念奨学基金を得て、東京藝術大学大学院音楽研究科音楽教育ヴィオラ専攻に在籍し、ヴィオラを大野かおる、川崎和憲の両氏に師事。
和泉景子  Izumi Keiko(チェロ)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学を卒業。第6回泉の森ジュニアチェロコンクール銅賞。2009年、NPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール主催の若い演奏家のための弦楽セミナー《アドヴェントセミナー&クリスマスコンサート》、13年、《室内楽アウトリーチセミナー》を受講。これまでにチェロを渋谷陽子、高橋純子、宮城健、山崎伸子の各氏に師事。