「室内楽アウトリーチセミナー」では、毎年オーディションで選ばれた演奏家たちが、講師であるヴァイオリニストの松原勝也氏と弦楽四重奏を組み、小学校での3回のアウトリーチに取り組みます。
ただ演奏をするだけでなく、アウトリーチの半年ほど前からプログラムを考えたり、打合せで実施校を訪れたり、台本をつくりトリトンアーツスタッフの前で模擬アウトリーチを行ったりと念入りな準備をします。
今回のテーマは弦楽四重奏を通して「ハーモニー」と「音楽のおしゃべり」を感じてもらおうということになりました。
<プログラム構成>
ハーモニーを聴いてみよう
♪ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章の冒頭
♪ 自己紹介と楽器のお話
ハーモニーの移り変わりを感じてみよう
♪ 児童たちに「ラ」の音を歌ってもらい、弦楽四重奏でハーモニーを重ねて実験します
音楽のおしゃべりを感じてみよう
♪ モーツァルト:弦楽四重奏曲「狩」より第1楽章
演奏者がそれぞれ登場人物に成りきっておしゃべりをしているように教室内を動きながら演奏し、その後もう一度今度は座って演奏します
ベートーヴェンのお話
♪ ベートーヴェン:交響曲第9番「よろこびのうた」より抜粋 *児童たちが授業で学習している
コンサートのように音楽を聴いてみよう
♪ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」より第1楽章
最後は質問コーナー
最後の曲は小学4・5年生にとっては少し長い曲ですが、それまでに体感した「ハーモニー」と「おしゃべり」が随所に出てくることで、子どもたちもいろいろな発見をしながら聴いてくれたようです。
(子どもたちの感想より)
・どうゆうしくみかわからないけれど、この4つの楽器だけでかなりごうかな曲ができることにおどろきました。
・ラの音を一緒に歌っているときに、まわりの音が低くなっていくにつれてラに聞こえなくなったのはなぜだろうと思いました。
・モーツァルトの「狩り」という曲は、まるでその場がおどり場になったみたいで、聞いているわたしたちもおどりたくなりました。
今日の経験を普段の音楽の授業や生活の中の音楽に置き換えて、様々な音楽を聴いて楽しんでもらえたらなと思いました。
(トリトンアーツスタッフ)