8月25日に第一生命ホールである木管五重奏のコンサートを一緒に聴きに行くことにした、とりさんとトンちゃん。出演者のアンサンブル・ミクストの皆さんへのインタビューに同席中です。
前回のブログ≪吹奏楽でおなじみの楽器も! 木管五重奏って? アンサンブル・ミクスト インタビュー①≫はこちら
トリトンアーツ:皆さんはどういった経緯でグループを組まれたのですか?
中田小弥香(ファゴット):木管楽器の4人は大学時代からの同級生です。2年生の時に室内楽の授業を受けるために集まったのがきっかけで、それからずっと長く続いています。大学を卒業するときにホルンの子がフィンランドに留学するために抜けてしまったので、2つ下の学年だった嵯峨さんに入ってもらいました。
アンサンブルをするうえで、メンバーの相性は大事だなと思っています。
気心知れた親しい仲間なので、音楽づくりでも「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」というように、遠慮なく親身に相談しあうことが出来ています。
嵯峨郁恵(ホルン):私たちの演奏を初めて聴いてくださった方に、「本当にびっくりするくらい息ぴったりだね」という言葉をいただくことがよくあるのですが、お互い演奏するときのクセをわかりあっているからだと思うのです。
楽器によって音を出す仕組みが全く違うので、練習の休けい時間とかに「楽器を吹いている時の口の中はどうなっている?」「息をだすときに何か工夫しているの?」というように質問しあっているんです。そうして得た情報が知識としてどんどん積み重なって、みんなの音が出るタイミングが感覚的に分かるようになりました。
だから自然と出だしからタイミングも音色もあわさるようになるし、音楽が進んでゆく空気感も共有できる。
相手のことを知った状態で演奏することは、アンサンブルをするうえで大事ですね。
トリトンアーツ:オーケストラと木管五重奏、演奏する時の違いはありますか?
梶川真歩(フルート):まず演奏者が座る位置が違います。オーケストラだと前後に座っていてお互いの距離があります。木管五重奏では対面して近くに座っているので親密度が高く、より濃密なアンサンブルが出来ます。
それから、オーケストラだとたくさんの楽器で演奏していることを、5人だけで音楽をつくらなければならず、少ない人数で工夫してやりくりする必要があって大変ですが、やりがいがあって面白いのです!
あと、オーケストラでは指揮者が曲の解釈やタイミングを示してくれるのですが、木管五重奏では一人一人が指揮者の様なはたらきをするので「自分たちの力で音楽をつくっているんだ」という感覚がより強いですね。
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トンちゃん:演奏しようとするとき、ついつい自分の楽器を上手に吹くことばかり考えちゃうけれど、演奏することは「音楽をつくること」で、「表現すること」なんだね!
とりさん:それぞれの楽器の特徴や、演奏する人の考え方がお互いに分かっていると、次にみんながどのタイミングでどんな音を出すのかイメージできるようになるから、自然と呼吸があってくるんだね!
トンちゃん:アンサンブルするうえで「このメンバーだったら、自分が思った事を遠慮なく正直に質問や提案をしても聞き入れてもらえる!」っていう、信頼関係も大事なんだね。
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雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第26回
アンサンブル・ミクスト(木管五重奏)
■日時:2021年8月25日(水)11:15開演
■会場:第一生命ホール
■出演アンサンブル・ミクスト(木管五重奏)
[梶川真歩(フルート) 本多啓佑(オーボエ) 尾上昌弘(クラリネット) 嵯峨郁恵(ホルン) 中田小弥香(ファゴット)]
山野雄大(プレトーク、音楽ライター)
■曲目
ロッシーニ:歌劇≪セビリアの理髪師≫ 序曲
イベール:3つの小品
モーツァルト:きらきら星変奏曲 K265 (フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲)
ヒンデミット:小室内楽曲 Op. 24-2
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