“オイロス”とはギリシャ語で“東風”を表す。結成は1997年。独奏者、オーケストラ奏者として第一線で演奏活動を続けるメンバーで構成され、経験豊富な音楽性と卓越した技術による、「精緻でありながら雄弁なアンサンブル」を最大の魅力とする、わが国を代表するアンサンブル。2009年、12年には北九州響ホールにおける「響ホールフェスティヴァル」に出演。東京で開催された2009年の主催公演はNHK-TVでライブ収録され全国放送。2012年の東京公演でも超満員の聴衆を集め絶賛を博した。
オイロスの主宰者であるクラリネットの髙橋知己自らが、メンバーの個性と可能性を最大限に生かすため交響曲やオペラ作品を編曲。それらの作品はオイロス・アンサンブルならではのオリジナリティを際立たせている。また、木管アンサンブルのためのオリジナル作品、18世紀後半から19世紀初頭にかけて、さかんに演奏された管楽器のみの小編成の作品 ― ハルモニームジーク― まで、レパートリーは多種に及ぶ。「一人で吹くよりも、オイロスでアンサンブルすることの喜び」を感じながら、“オイロスによる、オイロスを聴いてくださる皆さまのための、オイロスでなければ生み出せない音楽”を目指している。
佐久間由美子(フルート)
パリ国立音楽院卒業。1983年ランパル国際コンクール第1位。85年第1回神戸国際フルートコンクール第2位。89年村松賞、92年モービル音楽賞奨励賞受賞。N響ほか主要オケと協演。国立音楽大学客員教授。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 佐久間由美子(フルート)』面倒見がいい、「オイロスの光」。フルートという楽器が放つ音と、人間が放つオーラとで、道筋を照らしてくれる光。 広田智之(オーボエ)
国立音楽大学在学中に日本フィルへ入団。首席、ソロ首席を歴任。現在、東京都交響楽団首席奏者。紀尾井シンフォニエッタ東京のメンバーを務める。東京音楽大学講師、上野学園大学特任教授。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 広田智之(オーボエ)』ホールを包むくらいの豊かな響き。
編曲ものでは、14人全員の上に乗っかるような時にソロを担当。 古部賢一(オーボエ)
東京藝術大学在学中、新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者に就任し現在に至る。第10回出光音楽賞受賞。東京音楽大学非常勤講師。サイトウキネン等でも活躍。海外での評価も高くソリスト、客演首席やマスタークラス等に度々招かれている。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 古部賢一(オーボエ)』どんな色でも出せる変幻自在なオーボエ。
編曲ものでは、雰囲気がパッと変わるような時にソロを担当することも。 池田昭子(オーボエ)
東京藝術大学卒業。津山国際総合音楽祭ダブルリードコンクール第1位。第13回日本管打楽器コンクール第1位。東京交響楽団を経て、現在NHK交響楽団オーボエ奏者。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 池田昭子(オーボエ)』ものすごく大変な出だしで、ほとんど目視不能な髙橋氏のわずかな口の動きにぴったり合わせて、確実に同時に出られるアンサンブル能力。名手ぞろいのオーボエ3名は、オイロス・アンサンブルの売りのひとつ。
この3人が席を並べて入れ替わって吹いているというのが驚異的。
全くタイプが違うので、それぞれがトップを吹いている時の雰囲気も全然違う。
これも聴きどころ 髙橋知己(クラリネット)
国立音楽大学を首席で卒業。東京交響楽団入団後、北西ドイツ・デトモルト音楽大学を首席で卒業。ドイツ・ゲルゼンキルヘン・フィルハーモニーの第1首席奏者を務める。洗足学園大学客員教授、京都市立芸術大学講師。オイロス・アンサンブル主宰。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 髙橋知己(クラリネット)』音楽にはまだまだこんなにも可能性があるんだと気づかせてくれる、オイロスの主宰。常に音楽を一番に考え、楽器による「これはできない」という妥協が一切ない信念にはメンバー全員が心酔。 三界秀実(クラリネット)
東京藝術大学卒業。在学中に安宅賞受賞。同大学院修了。新日本フィルハーモニー交響楽団を経て、現在東京都交響楽団首席奏者。東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学非常勤講師を兼任。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 三界秀実(クラリネット)』作曲のセンスもあり、色々な音楽を理解し、音のイメージを追い求める。曲が変われば楽器の仕掛けも変えたりと、追求そのものを楽しんでいる。 岡本正之(ファゴット)
東京藝術大学卒業1989年に東京都交響楽団入団。第6回日本管打楽器コンクール大賞受賞。ハノーファー、シュトゥットガルトへ留学。現在東京都交響楽団首席奏者。桐朋学園大学特任教授。東京藝術大学音楽学部非常勤講師。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 岡本正之(ファゴット)』普通に聴こえて、実は非常に困難なことを普通に聴かせてしまう技が、あまりに自然ですごいとの評。合わせの時にもアイディア豊富。 水谷上総(ファゴット)
京都市立芸術大学卒業。ドイツ・デトモルト音楽大学を最優秀で卒業。ライン・ドイツ歌劇場管弦楽団、群馬交響楽団を経て、現在NHK交響楽団首席奏者。東京音楽大学兼任教授。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 水谷上総(ファゴット)』背は高いが心は繊細。京都人なので言葉は少なめだが、内に秘めたる音楽は熱い。その熱い眼差しで、オイロス全体を包み込む。 佐久間大作(ファゴット)
国立音楽大学卒業。第8回宝塚ベガ音楽コンクール木管部門第2位。ドイツ・フランクフルト音楽大学に留学。ソリストとして新日フィル等と共演。現在新日本フィルハーモニー交響楽団ファゴット奏者。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 佐久間大作(ファゴット)』コントラファゴットとの持ち替えが度々あっても全く文句を言わない、困難なことに挑戦するのが好きな人。音楽に対する情熱は半端ない。 吉永雅人(ホルン)
東京音楽大学卒業。第2回日本管打楽器コンクール第1位。ミュンヘン市立R.シュトラウス音楽院に留学。現在新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者。東京音楽大学、桐朋学園大学、同芸術短期大学講師。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 吉永雅人(ホルン)』通常ホルンでは不可能と思われることも、できないと言わないことによって、オイロスが成り立っている鍵を握るキーパーソン。ホルンの音色だけでなく「歌」を楽しめる。必要に応じて木管楽器にもなり切る。 田場英子(ホルン)
東京音楽大学卒業。読売新人演奏会出演。1991年新星日本交響楽団に入団。97年シカゴへ留学。現在東京フィルハーモニー交響楽団ホルン奏者。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 田場英子(ホルン)』本当に地味な部分で全体を見ている、縁の下の力持ち。フルートの佐久間さんが太陽なら、田場さんは床暖房のような存在。クッションのような暖かい音色で包み込んでくれる。 冨成裕一(ホルン)
国立音楽大学卒業。武岡賞受賞。在学中に東京交響楽団に入団、84年読売日本交響楽団に入団し現在に至る。つの笛集団、ピアノと管楽五重奏団「織笛」などの室内楽にも参加。東京音楽大学非常勤講師。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 富成裕一(ホルン)』文句や愚痴を言っているのを一回も聞いたことがない。いつも笑顔。上のパートを理解し、必要なものを足してくれる名2番奏者。オイロスでは、彼の1番ホルンも聴ける貴重な機会が。 藤森亮一(チェロ)
東京音楽大学に特待生で入学、1983年日本音楽コンクール・チェロ部門第1位。現在NHK交響楽団首席奏者。東邦音楽大学特任教授、国立音楽大学客員教授、東京藝術大学非常勤講師。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 藤森亮一(チェロ)』髙橋知己氏と同じ京都人のためか自分の意思は胸に秘めながらも、ドヴォルザークのチェロ協奏曲では熱い思いを音楽に乗せる。オイロスの重厚な響きを担う。 吉田 秀(コントラバス)
東京藝術大学卒業。東京藝大管弦楽研究部首席奏者を経て、現在NHK交響楽団首席奏者。東京音楽大学客員教授、京都市立芸術大学非常勤講師。
♦ オイロスメンバーによる、メンバー紹介『 吉田秀(コントラバス)』室内楽ならこの人、と見込まれ、創立時から参加。彼のコントラバスがあることでアンサンブルに豊かな響きが生まれる。藤森氏とともに、オイロスに絶対欠かせない存在。