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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2016年9月21日(水)年長組9:10~9:40/年小・年中組10:50~11:15
出演 Quartet MIYABI
[前田奈緒/ 北見春菜(ヴァイオリン) 髙橋梓(ヴィオラ) 印田陽介(チェロ)]
概要 実施会場:晴海幼稚園 遊戯室
対象者:幼稚園児(年長・年中・年少)
人数:128名(年長42・年中43・年少43)
助成等:文化庁「平成28年度劇場・音楽堂等活性化事業」

レポート

晴海幼稚園でのアウトリーチはQuartet MIYABIが演奏を担当しました。
1回目は年長組約40人を対象に30分間、2回目は年少・年中組約80人を対象に25分間、みんなが知っている曲や動物の鳴き声の出てくる馴染みやすい曲目の演奏、楽器に関するお話をしてもらいました。また、保護者の方にもご覧いただきました。
今回は、丸みを帯びたお部屋の形を生かして、Quartet MIYABIの4人を取り囲む形態で子ども達に座ってもらいました。それにあわせてQuartet MIYABIも、いつものフォーメーションではなく、円を作って外向きになるように座って演奏しました。
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さらに席替えをしたり、子ども達の近くを歩いたりする工夫のおかげで、みんなが演奏者の間近で、楽器や演奏者の様子を見られたと思います。
人数も多く、様々な投げかけに対し、「はい!」「はい!」「はい!」と元気いっぱいに手を挙げてくれる子どもが多く、終始大賑わいの様子でしたが、そんな子ども達も演奏が始まったとたんに、まるで音楽の魔法にかかったようにQuartet MIYABIの4人にくぎ付け。瞬く間に静かになり豊かな弦楽四重奏の響きが部屋中に広がりました。
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年中・年少組では物珍しそうな様子で演奏者を見つめていた子ども達も少なくありませんでしたが、晴海幼稚園では毎年アウトリーチを行っているためか、年長組では、Quartet MIYABIの皆さんが登場するやいなや、「知ってるー!」「チェロ―!」「ヴァイオリン―!!」と大きな声で教えてくれた子ども達がたくさんいました。
一番印象に残っているは、Quartet MIYABIの伴奏で子ども達が園歌や童謡を歌う姿です。自分達のよく知っている曲を耳にした瞬間に表情が変わり、歌詞を口ずさむ姿はとてもほほえましく、まさに音楽の楽しさを感じているようにみえました。今までの音楽体験と今日の音楽体験とがつながった瞬間だったのではないかと思います。
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片づけや着替えを終えたQuartet MIYABIが幼稚園の玄関を出たとき、子ども達がススッと追いかけてきて笑顔で「ねーねー、たのしかったよー!」と声をかけてくれました。
Quartet MIYABIの4人もとっても嬉しそうな表情を浮かべてハイタッチで応えていました。
まだ上手く感じたことを言葉で言えない年齢の子ども達にも、生演奏を通してなにか心に残るものがあったのかもしれません。じっと音楽に耳を傾けるという体験が、豊かな感性を育むと確信させられる出来事でした。
(インターン 西江美月)

プロフィール

Quartet MIYABI  (クァルテット・雅)
認定NPO法人トリトンアーツ・ネットワーク主催「室内楽アウトリーチセミナー」修了生、「サントリーホール室内楽アカデミー」第1期生にて結成。2016年6月、室内楽を楽しむ会主催「室内楽の愉しみ No.6 若い演奏家による弦楽四重奏の夕べ」にて初公演を行う。今後は演奏活動を行うとともに、中央区内の幼稚園、認定こども園、千葉市内の小学校でのアウトリーチ活動にも積極的に取り組む。


前田奈緒前田奈緒 Maeda Nao(ヴァイオリン)

11歳で渡英し、ロンドンでイフラ・ニーマン、パリでミシェル・オークレールのもとで学ぶ。英国王立音楽院ジュニアアカデミー、東京芸術大学附属高校を経て、同大学卒業。大阪国際音楽コンクール第1位、およびプレジデント賞。日本クラシック音楽コンクール第2位(最高位)。全日本学生音楽コンクール全国大会第1位、および兎束賞、東儀賞受賞。日本音楽コンクール本選入選、他多数受賞。室内楽ではリゾナーレ室内楽セミナー奨励賞受賞。東京交響楽団、芸大フィル、ライプツィヒ・カルテット、ラデク・バボラーク、ノエ・乾、高橋多佳子、モナ=飛鳥・オット等と共演。クラシック・ヨコハマ、六花亭ホール、磐梯国際音楽祭等各地でソロリサイタル行う。サントリーホール室内楽アカデミー第1期生としてサントリーホールチェンバーミュージックガーデンに出演。またサントリーホールオープンハウス、ラフォルジュルネエリアコンサート出演するなど、ソロ、室内楽等幅広く活動を行う。東京芸術大学管弦楽研究部非常勤講師として芸大フィルハーモニアに所属。



北見春菜北見春菜 Kitami Haruna(ヴァイオリン)

桐朋学園大学音楽学部卒業、同大学研究生及び桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程生修了。小澤征爾音楽塾、サイトウ・キネン・フェスティバル 松本「子どものための音楽会」「青少年のためのオペラ」出演。認定NPO法人 トリトン・アーツ・ネットワーク「2012年度 室内楽アウトリーチセミナー」受講。第一生命ホール「オープンハウス」「ロビーでよちよちコンサート」出演。サントリーホール室内楽アカデミー第1期生、第2期生修了。「オープンハウス~サントリーホールで遊ぼう!」「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」出演。横浜市栄区民文化センターリリス・レジデンス・アーティスト。





髙橋梓髙橋梓 Takahashi Azusa(ヴィオラ)

東京芸術大学附属音楽高校、同大学を経て、同大学院音楽研究科修士課程修了。サントリーホール室内楽アカデミー第1・2期で研鑽を積む。第3回独・クヮッケンブリュック国際芸術コンクール第1位、第9回日本演奏家コンクール第1位及び芸術賞、第7回仏・ボルドー国際弦楽四重奏コンクール特別賞、リゾナーレ室内楽セミナー音楽賞および奨励賞受賞。これまでにNHK-FM「名曲リサイタル」、新進演奏家育成プロジェクト、サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン等に出演。これまでに堤剛、若林顕、竹澤恭子、M.ブルネロ、R.バボラーク、カルミナ・クァルテット、クァルテット・エクセルシオと共演。





印田陽介印田陽介 Inda Yosuke(チェロ)

東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部卒業後、チェコ・プラハ音楽院に留学、更なる研鑽を積む。これまで斎藤章一、河野文昭、菊地知也、上森祥平、ヴラダン・コチの各氏に師事。帰国後、オーケストラとの協奏曲の共演など、ソリストとして活動するほか、ヴァイオリニストの姉・印田千裕とのデュオリサイタル、演劇とのコラボレーション、インストゥルメンタルバンド「ハリーのしっぽ」、そのほか各種室内楽、オーケストラ等、幅広く活動している。蓼科音楽コンクールin東京・室内楽部門第1位、ユースプラハ国際音楽コンクール・弦楽アンサンブル部門金賞ほか多数受賞。