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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

第一生命ホール ロビーコンサート
室内楽アウトリーチセミナー
昨年の様子
室内楽アウトリーチセミナー

~室内楽アウトリーチセミナー講師と受講生による

第一生命ホール ロビーにて開催する入場無料のコンサート。本格的な室内楽をおおくりします。

基本情報

日時 2015年3月27日(金)11:45開場 12:15開演 14:00終演予定
出演 ●講師:松原勝也(ヴァイオリン) 柳瀬省太(ヴィオラ)
●セミナー受講生:青嶋祥代/藤代優意/藤田尚子(ヴァイオリン)
         柴恵(ヴィオラ) 印田陽介/大森健一(チェロ)

:グループA
:グループB
概要 次世代を担う演奏家が「コミュニティの中でどう生きていくか」を、実践を通して考える「室内楽アウトリーチセミナー」。
セミナー受講生は2つのグループに分かれ講師と弦楽四重奏を組み、各々が江東区豊洲地区内の小学校にて、同じ小学校の4年生を対象に3回のアウトリーチを実施。
成果発表の場としてロビーコンサートを実施します。実践を積んだ受講生の演奏をお楽しみください。


会場:第一生命ホール ロビー
入場無料/事前予約不要
※未就学児の入場はご遠慮ください

[プログラム]
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調B.179「アメリカ」(♦)
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調(♠)
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲変ホ長調 Op.20(♦・♠)

[お問い合わせ]
トリトンアーツ・チケットデスク
TEL:03-3532-5702(平日11:00~18:00)

平成26年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

レポート

実施会場:第一生命ホールロビー
対象者:近隣のオフィスワーカー、クラシック愛好者
人数:101名

桜のつぼみも一気に開きそうな晴天に恵まれ、あたたかい日差しが気持ちのいい第一生命ホールのロビーで、室内楽アウトリーチセミナー講師と受講生によるコンサートを行いました。

室内楽アウトリーチセミナーでは、昨年の秋から今年の冬にかけ、6人のセミナー受講生が2つのグループに分かれ、講師(松原勝也、柳瀬省太)と弦楽四重奏を組み、江東区豊洲地区内の小学校にて、4年生を対象にそれぞれ3回のアウトリーチを実施してきました。

■詳細なレポートはこちら

今回はその成果発表として、ロビーコンサートを行いました。

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まずは柳瀬講師を中心にしたクァルテットで、ラヴェルの弦楽四重奏曲を、そして松原講師を中心としたクァルテットが、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」を演奏。アウトリーチを受講していた小学生が「もう一度演奏を聴きたい!」と子どもたち同士で聴きにきてくれていましたが、前半に演奏したこの2曲はそれぞれのグループが3回のアウトリーチを通して講師と一緒にじっくりと向き合い、子どもたちの反応を得てブラッシュアップしてきた曲です。
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アウトリーチの中で、松原組は演奏を聴いてイメージしたものを色鉛筆を使って絵で表現する、柳瀬組では曲を聴いて題名をつけるという取り組みをし、子どもたちの作品の一部を会場に展示していました。集まったお客様は、演奏を聴いた後その展示に見入っていましたが、子どもたちが色々な感じ方をし、同じ曲を聴いても人それぞれに豊かにイメージが膨らんでいることを見ていただけたのではないかと思います。

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そして最後に8人全員でメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲を演奏。受講生たちは、2人の経験豊かな講師に導かれながら、アンサンブルの中で演奏する楽しさ、そして奥深さをかみしめて演奏しているようでした。

100名近く集まってくださったお客様も、若い演奏者の中にあるまっすぐな情熱に触れ、その若い才能が光る様子をあたたかく見守ってくださっていました。

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受講生たちは、3回のアウトリーチで子どもたちを前に試行錯誤しながら心を通わせていった経験、そして今回のロビーコンサートでの演奏を成功させたという成果を糧に、今後さらに才能を開花させて大きく羽ばたいていってくれることが、ますます楽しみな一日となりました。
(TANスタッフ)

プロフィール

講師:松原勝也  (ヴァイオリン)
 東京藝術大学在学中に安宅賞受賞。クライスラー国際コンクール等で上位入賞。1989年から98年まで新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターを務める。バッハから現代までを俯瞰的視野でとらえた無伴奏リサイタルシリーズ、即興や、ジャズミュージシャンとのコラボレーション、現代作品の初演、ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏など、多彩な演奏活動は極めて高い評価を受けている。2001年よりNPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール主催の若い演奏家のための弦楽セミナー《アドヴェントセミナー&クリスマスコンサート》を、2011年より《室内楽アウトリーチセミナー》をプロデュース。第17回中島健蔵音楽賞、第55回文化庁芸術祭新人賞受賞。長崎OMURA室内合奏団アーティスティック・アドヴァイザー、静岡AOIレジデンスクヮルテットメンバー、霧島国際音楽祭講師、東京藝術大学音楽学部教授。
講師:柳瀬省太  (ヴィオラ)
 5歳よりヴァイオリンを始め、吉永清子、小国英樹、久保陽子の各氏に師事。第41回全日本学生音楽コンクール西日本大会高校の部第2位。
 18歳よりヴィオラを始め、店村眞積、岡田伸夫の各氏に師事。東京藝術大学音楽学部、桐朋学園ソリスト・ディプロマコースに学ぶ。2002年、文化庁芸術家在外派遣研修生としてイタリア・パドヴァに留学。
 2004年から2009年までシュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団、2009年4月から神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席奏者。ストリング・クヮルテットARCO、サイトウキネンオーケストラのメンバー。サイトウ・キネンフェスティバル松本、宮崎、北九州など音楽祭、チェリストのマリオ・ブルネロ主宰のオーケストラ・ダルキ・イタリアーナの参加、JTアートホール室内楽シリーズの出演、リサイタルなどで活躍。また、2000年から2002年にかけて、さいたまアーツシアターカルテットでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏会を行った。第1回松方ホール音楽賞、大阪文化祭賞を受賞。
受講生:青嶋祥代  (ヴァイオリン)
第6回岐阜国際音楽祭コンクール第1位、第8回セシリア国際音楽コンクール第4位、第34回コンセールヴィヴァン新人オーディション合格、第30回江戸川区新人演奏会オーディション部門最高位受賞、東京国際芸術協会第59回新人演奏会オーディション合格、ならびに優秀新人賞受賞。桐朋学園大学音楽学部を経て、同大学研究科一年に在籍中。現在ヴァイオリンを辰巳明子氏に師事。
受講生:藤代優意  (ヴァイオリン)
東京音楽大学、同大学大学院を経て、英国王立音楽院修了。東京音大短期留学奨学生としてモーツァルテウム国際サマーアカデミーを修了。第4回全日本芸術コンクール第3位。(財)地域創造・公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業派遣アーティスト。マルシェ弦楽四重奏団メンバー。
受講生:藤田尚子  (ヴァイオリン)
霧島国際音楽祭を修了しコンサート出演。2011年武生国際音楽祭出演。2012年ヴィオラスペースにてガース・ノックス氏と室内楽で共演。これまでにジュニアフィル・桐朋学園オケ・8音大オケ・小澤塾オペラプロジェクトなどでコンサートミストレスとして出演。第7回横浜国際音楽コンクール第2位。第16回ブルクハルト国際音楽コンクール最高位。これまでに勅使河原真実・藤原浜雄の各氏に師事。
受講生:柴 恵  (ヴィオラ)
横浜市出身。3歳からヴァイオリンを、15歳からヴィオラを始める。東京音楽大学卒業。ヴィオラスペースの公開マスタークラスにて菅沼準二氏のクラスを受講。アジアユースオーケストラ2011に参加。ヴィオラを増茂和美、兎束俊之、河合訓子、店村眞積の各氏に、室内楽を百武由紀、荒井英治、店村眞積の各氏に師事。
受講生:印田陽介  (チェロ)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部卒業後、チェコ国立プラハ音楽院に留学、更なる研鑽を積む。蓼科音楽コンクール室内楽部門第1位、ユースプラハ国際音楽コンクール弦楽アンサンブル部門金賞を受賞。Bienen Quartet、「ハリーのしっぽ」メンバー。劇団東京イボンヌ所属。
受講生:大森健一  (チェロ)
東京芸術大学音楽学部器楽科チェロ専攻卒業。東京音楽大学大学院科目等履修生修了。その後リスト音楽院(ハンガリー)とリセウ音楽院(スペイン)に留学。市川市文化振興財団第27回新人演奏家コンクール弦楽器部門 優秀賞。これまでに花崎薫、苅田雅治、ドミトリー・フェイギン、チャバ・オンツァイ、ルイス・クラレットの各氏に師事。